天体写真の一般化
2017.03.16


ここ数年で、天体写真の敷居がだいぶ下がったように思う。デジタル一眼レフカメラが年々高性能化しているからだ。以前はデジタル一眼レフは庶民の手の届かない高値の花だった。ようやく買える値段に下がっても、ノイズや熱かぶりはひどく、ライブビューも時限爆弾のように短時間しか使用できなかった。それが今では入門機で全てカバー出来てしまうからだ。

ここに来て天文ファンだけでなく、一般の写真家が天体写真を撮影する例が増えているように思う。私の知り合いの写真好きにも、天文に興味はさほどないのに天体写真を撮りはじめた人がいる。一般のカメラ雑誌のフォトコンでも天体写真が増えているし、天体写真特集なんかもある。しかもその特集の内容は、天体写真を撮影する人はまだまだ少ないから、フォトコンを狙えるチャンスであると。そう来たか!というのが率直な感想だ。

とは言え、天体写真としてのクオリティはもちろん天文雑誌のフォトコンの方が断然上だ。天体の撮影の仕方はもちろん、星座の位置や星の動きを熟知した天文ファンの方が断然軍配が上がるだろう。ところが写真としての魅せ方は、一般のフォトコンはまた別の次元にあるように感じる。

天文ファンが撮る天体写真の場合、多くは星空がメインである。天体写真だから当たり前だろう。そう思うのは私がかねてからの天文ファンだからだろうか?写真のアスペクト比である一般的な3:2の構図で、3の方を星空に配分する例は多いだろう。まぁアスペクト比は他にも4:3や16:9等があるが、いずれにしても星空の配分がメインだろう。しかし上雑誌のように、星空をメインでなく背景に撮影している例が一般の写真家には結構あるように思うのだ。特集の題にもある通り「星のある風景を撮る」で、あくまで風景が主役なのだ。星空を除けばアスペクト比通りなのだろうけど、ただのワンポイントだったり、天体写真と言いつつ配分が少なかったりする。(上写真は1:1のアスペクト比だろう)

今までは天体写真を撮る敷居が高かった分、こういった撮り方をする人は少なかったように思うが、手軽になった今では抵抗が少なくなってしまったのだろうか?せっかく星空を撮影するのなら、星空をメインにした方よいのでは?と思ってしまう私はやはり天文ファンだからだろうか?とは言え写真として魅せ方はやはり一般の写真家の方が、構図等クオリティが高いと思うことが私は多々ある。

天文ファンと一般の写真家のクオリティの是非はひとまず置き、天文ファン以外にも天体写真が浸透してきているのは事実だろう。そしてカメラの進化と共に、この波は今後も進むと思う。天文ファンや科学的な視点からはツッコミを入れたい部分があったり出て来るかもしれないけど、目を向けずにはいられなくなって来そうな気がする。天体写真が手軽になった分、撮影技術だけでなく構図等アイデアを膨らませなければ対等できない時代に突入しているのかもしれない。まぁそーゆー私は人の事を言う前に、まず自分の腕を磨かないといけないが。(´-﹏-`;)

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