御殿場の晴天率
2017.12.13
今から5年前、半年だけ静岡県の御殿場市に住んでいた。富士山と箱根山の麓に位置し、一番くぼみの部分である御殿場駅で標高約450mになる。当時の私は、中心部から富士山を登っていった標高約520mの所に住んでいた。御殿場に住んでいたと言えば、星がキレイそうでええやんとよく言われる。5合目の御殿場口は、星見スポットとしても有名だ。しかし、市内の晴天率はかなり悪い。

御殿場市街は富士山と箱根山の窪みに位置するので、そこで空気が停滞して動かないのだ。1年を通してほぼ無風だ。下の写真を見て欲しい。どちらも箱根側から撮影したものだけど、晴れているのに御殿場市の上空だけ雲が浮かんでいる。しかも風がほとんどないため、動かずにずっと停滞しているのだ。市内から見上げれば、曇り空だ。

▼乙女峠から撮影(2017年)


▼三国峠から撮影(2012年)



特に梅雨の時期は恐ろしく、湿度80%を切らない日が続き、道路も霧で視界が20、30mしかないこともザラだ。信号も見えないので、前の車がブレーキを踏めばその先は赤信号だろう的なレベルだ。除湿機は必需品で、洗濯物の外干しなど2日経っても乾かない。

そんな中晴れて撮影できた、富士山と御殿場市街の天体写真だ。あまり星が写って無くて失敗作だけど、その後晴れなかったので撮り直せていない。



こちらは当時の自宅から撮影したオリオン座だ。晴れればめちゃくちゃキレイに見える。ただ肉眼で分かるレベルで透明度は低い。



もちろん同じ御殿場市でも、5合目まで登れば全然違ってくる。ただ、空が暗ければ星が見えるというものでもないことを、御殿場に住んでつくづく感じた。個人的に、富士山周辺で星を見るなら富士宮口で見たい。
適正な望遠鏡のサイズとは?
2017.05.14


天体望遠鏡は口径が大きければ大きいほどよいとされている。しかし予算や使い勝手、持ち運びを考えると、果たしてどれくらいの大きさが良いのかとふと考えることがある。

私は8cm屈折と、28cmシュミカセ(C11)を持っている。大学時代に後先考えずにアホみたいにデカイC11を買ったものの、就職後は関東で転勤族となり実家で冬眠状態だった。バラせない鏡筒&フォーク式経緯台で30kgあるのだ。とてもじゃないけど、持っていく気にはなれなかった。

一方で8cmは関東に持って行ってた。小6の時にお年玉を貯めて買ったものを、現役バリバリで使っていたのだ。一般に入門機として8cm屈折がポピュラーだけど、やはりその扱いやすさは大型の望遠鏡に買い換えても変わらない。さすがにC11から8cmだといろいろとアレなものの、使用頻度からのコスパはかなり高い望遠鏡だ。

もちろん大口径にも手軽なものはある。ドブソニアンは軽いし、分解してコンパクトになるものもある。自動追尾や自動導入に対応したモデルもあるし、これはかなり使い勝手が良さそうだ。

一方で写真も撮れて、かつ転勤族仕様な望遠鏡となると!?
一時はこれを考え、8〜10cmの屈折EDを、経緯台 or ドイツ式赤道儀に乗せようと検討したこともある。でもC11を宝の持ち腐れにしてる上にさらに機材を買うのも気が引けて、結局買わずじまいだった。

いろんなサイズの口径があり、やはり大きいほど見え味は申し分ない。しかし使い勝手の面で一概に大きければいいとは限らないということを実感している。また口径が大きいほど低倍率が出しにくいので、広がりのある天体を見にくくなるデメリットもある。様々な生活環境やニーズがあり、それに伴った口径が一番よいのだろう。そんなこと初めから分かってる話かもしれないが、後に身を持って感じている。贅沢な悩みかもしれないが、それは横に置いておこう。

「最もよい望遠鏡とは、最もよく使う望遠鏡」

いや、これほんまにその通りです!!

(でも、C11は手放しません。笑。)
天体写真の一般化
2017.03.16


ここ数年で、天体写真の敷居がだいぶ下がったように思う。デジタル一眼レフカメラが年々高性能化しているからだ。以前はデジタル一眼レフは庶民の手の届かない高値の花だった。ようやく買える値段に下がっても、ノイズや熱かぶりはひどく、ライブビューも時限爆弾のように短時間しか使用できなかった。それが今では入門機で全てカバー出来てしまうからだ。

ここに来て天文ファンだけでなく、一般の写真家が天体写真を撮影する例が増えているように思う。私の知り合いの写真好きにも、天文に興味はさほどないのに天体写真を撮りはじめた人がいる。一般のカメラ雑誌のフォトコンでも天体写真が増えているし、天体写真特集なんかもある。しかもその特集の内容は、天体写真を撮影する人はまだまだ少ないから、フォトコンを狙えるチャンスであると。そう来たか!というのが率直な感想だ。

とは言え、天体写真としてのクオリティはもちろん天文雑誌のフォトコンの方が断然上だ。天体の撮影の仕方はもちろん、星座の位置や星の動きを熟知した天文ファンの方が断然軍配が上がるだろう。ところが写真としての魅せ方は、一般のフォトコンはまた別の次元にあるように感じる。

天文ファンが撮る天体写真の場合、多くは星空がメインである。天体写真だから当たり前だろう。そう思うのは私がかねてからの天文ファンだからだろうか?写真のアスペクト比である一般的な3:2の構図で、3の方を星空に配分する例は多いだろう。まぁアスペクト比は他にも4:3や16:9等があるが、いずれにしても星空の配分がメインだろう。しかし上雑誌のように、星空をメインでなく背景に撮影している例が一般の写真家には結構あるように思うのだ。特集の題にもある通り「星のある風景を撮る」で、あくまで風景が主役なのだ。星空を除けばアスペクト比通りなのだろうけど、ただのワンポイントだったり、天体写真と言いつつ配分が少なかったりする。(上写真は1:1のアスペクト比だろう)

今までは天体写真を撮る敷居が高かった分、こういった撮り方をする人は少なかったように思うが、手軽になった今では抵抗が少なくなってしまったのだろうか?せっかく星空を撮影するのなら、星空をメインにした方よいのでは?と思ってしまう私はやはり天文ファンだからだろうか?とは言え写真として魅せ方はやはり一般の写真家の方が、構図等クオリティが高いと思うことが私は多々ある。

天文ファンと一般の写真家のクオリティの是非はひとまず置き、天文ファン以外にも天体写真が浸透してきているのは事実だろう。そしてカメラの進化と共に、この波は今後も進むと思う。天文ファンや科学的な視点からはツッコミを入れたい部分があったり出て来るかもしれないけど、目を向けずにはいられなくなって来そうな気がする。天体写真が手軽になった分、撮影技術だけでなく構図等アイデアを膨らませなければ対等できない時代に突入しているのかもしれない。まぁそーゆー私は人の事を言う前に、まず自分の腕を磨かないといけないが。(´-﹏-`;)

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